家族で経営しているジェラテリアディメディチ。3人がジェラート職人だ。 |
3人のジェラート職人が作り出す44種類のジェラートは
全て余計な物、例えば香料なども使わず、
こだわり抜いた素材を使用し、手間暇かけて作られている。
優しい甘みでさっぱりとしているのに味わい深く
果物や素材本来の香りが表現されており,あとを引く美味しさ。
一度に全ては販売されないものの80種類ほどのフレーバーが
あるらしい。
オーナーの方からお店についてだけでなく
たくさんのジェラートに関する話も伺った。
観光エリアから離れているので訪れにくいかもしれないが
時間がある人は是非立ち寄ってみてほしいおススメの一軒。
以下
ジェラートレビューより一部記事抜粋
(少し文章は変えています)
——お店の名前の由来は何ですか?
店名の由来はジェラートの起源とも関わりがあり
フィレンツェの歴史を語る上では欠かせない
「メディチ家」から名付けました。
16世紀のフィレンツェで事実上、僭主であった
メディチ家の娘であるカテリーナ・デ・メディチ。
彼女がフランス王に嫁いだ際に、イタリアからフランスに
イタリア料理の伝統と技術、フォークやジェラートなど
イタリア文化がもたらされ、フランス料理の発展の礎となった
エピソードは有名ですが、実は、彼女はアラブなどの中東から
ソルベットの技術をイタリアにもたらしたとも言われているんです。
オーナーのモーニカさん |
オレンジやレモンの畑を持っており、それらのソルベットを
作り始めたそうです。
何種類くらいのフレーバーがあるのでしょうか。
44種類です。常時12種類のソルベットと
32種類のジェラートを用意しています。
日替わりのフレーバーもあります。
店頭には44種類のジェラートが並ぶ |
私たちのソルベットは基本的には果物と水、
そしてほんの少しのお砂糖だけで作ります。
できる限り、水と砂糖を少なめに配合し、
成熟されたフルーツ本来の味を表現するよう心がけています。
例えばバナナのソルベット。通常バナナを使う時は
固まりやすいように牛乳を使うことが多いようですが
私たちはバナナ、水、少しのお砂糖のみで作り上げています。
——こちらのお店の一番のオススメは何ですか?
そうですね、どれもオススメなんですが、
一番の人気は 「クレマ・デ・メディチ」です。
卵で作ったクリームに、メレンゲ、ストラッチャテッラ
(チョコチップ)チョコレートビスケット、チョコレートが
入っています。小さなお子様からお年を召した方まで
幅広い年齢層のファンがたくさんいます。
また「モロ」というチョコレートのソルベットもおススメです。
クオリティの高いチョコレートと水、ほんの少しの砂糖。
他には一切入っていません。
それから「チョコラート・アル・ジェルソミーノ(ジャスミンのジェラート)」
これは別名「コジモ三世のチョコレート」とも呼んでいます。
かつて、コジモ三世の時代に、フランチェスコ・レーディと
いうお医者さんがメディチ家に仕えていました。
彼がチョコレートには薬の効果が、
またジェルソミーノにも薬の効果があると言っており、
当時はホットドリンクとして飲まれていたようですが
私たちはそのレシピからヒントを得て、
このジェラートを作り出しました。
インタビューに答えるモーニカさん |
を特別に抽出してもらい、それをチョコレートと
マンテカーレ(凍らせながら空気を吸い込ませ
液体を固体にかえるプロセス)して
絶妙なバランスに仕上げています。
チョコレートの中に、花の香りがふんわりと香り、
美味しさだけでなくフィレンツェの歴史も楽しめる一品です。
モーニカさんのご主人アレッサンドロさんもジェラート職人 |
どんな瞬間にやりがいを感じますか?
そうですね。ジェラテリアはただジェラートを
売るだけの場所ではありません。交流、
信頼、友情までもが生まれます。
これは私たちのメソッドであり、文化であり、
生き様でもあると言えますね。
—— たくさんのフレーバーがありますが、
新しいフレーバーはどのように生み出されるのでしょうか。
やはりスタートは様々なインスピレーション、
見ること、聞くこと、いろいろです。
たまに失敗や意外な発見から新しいフレーバーを
作り出すこともありますよ。また、
お客様からオーダーを受けて作ることも
あるのですが、そこからヒントを得ることもあります。
お父さん似の息子マッテオさんもジェラート職人。 |
以前、シェフをされている方が結婚式の為にと
キノコクリーム(ポルチーニ)味をオーダーされた
ことがありました。ポルチーニとミルク、
なかなか固まらないなど、配合にも苦労しました。
—— ポルチーニのジェラート…すごいですね。
注文があれば何でも作れるのですか?
もちろん。ゴルゴンゾーラのジェラートや
赤タマネギのソルベットも作りましたよ。
—— 本当に何でも作れるんですね!
ゴルゴンゾーラは蜂蜜との組み合わせで
何となくイメージはつきますが、
タマネギはどうなんでしょうか……?
シェフとのコラボで、フルコース、
全ての皿一つ一つにジェラートをつけて
提供したことがあります。
シェフの作った「パパ・アル・ポモドーロ
(トスカーナ州のパンとトマトを煮込んだスープ)
のラビオリ」にあわせるために、バジル味の
ソルベットを作りました。他にもオリーブオイル、
トリュフクリーム、グラッパ味のジェラートなども作りました。
食べられる物なら何でもできます。
おいしいかまずいかは別ですけれどね(笑)。
—— 最後に、日本の方に何かメッセージなどはありますか?
そうですね。私たちは、職人はもちろん
スタッフ全員が全ての商品について、
味、レシピ、などジェラートの知識を全て熟知しています。
質問があれば何でも聞いてください。
また味見もできますので、お声をかけて下さい。
一同、ご来店をお持ちしております。
他にも「リコッタ・エ・ペーレ」。リコッタチーズに
キャラメリゼした洋梨が入ったものや
ジンジャーヨーグルトなどもとても美味しかった。
また、ピスタチオも絶品だ。ピスタチオは美味しさを最大限に
引き出す為に、ローストや粉砕する作業から
ジェラート製造に至るまで、すべての行程を
彼らが手がけている。
ピスタチオ好きにはたまらないオススメの一品だ。
おススメは絶品のピスタチオのジェラート |
時間がある方はぜひ足を伸ばしてみてはいかがだろうか。
http://www.gelateriademedici.com
Via dello Statuto 3/5 r. Firenze
(+39) 055 475156 - info@gelateriademedici.com